Y51フーガのレビュー オーナー目線の評価です!

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自動車

日産自動車がフラッグシップセダンとしてリリースしているフーガ。

トヨタ クラウンといったライバルと比べて中古市場ではお買い得になっているため、気になっている方も多いのではないでしょうか?

私自身、数年間Y51フーガと共に暮らしてきて、日産ならではの個性が光るイイ車で、かなり気に入っていました。

今回は自動車レビューということで、ここがとてもよかった! ここはちょっと微妙だった…といったことをいくつかご紹介したいと思います。

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一. 走行性能

まずはデザインから…ではなく、やっぱり伝えたいのはこれです!足回り(乗り心地)のほかエンジンやトランスミッションも含めてお話しします。

直線加速性能/エンジンフィール

私が乗っていたフーガはKNY51といって3.7Lの4WDモデルでした。

搭載エンジンはVQ37VHR,約330PS/370Nmほどの馬力とトルクを絞り出しています。

KY51といわれるFRモデルと同程度の加速性能になるでしょうが、いずれにしても333馬力のカタログ出力ですので、7ATの滑らかな変速と併せて十分な加速をします。0-100km/h加速は5秒台に入るほどで、完全に普段使いでは持て余します。笑 ライバルより0.2Lほどの排気量のアドバンテージがどこまで生きているかは不明ですが、日本の自動車税制では4.0L枠に入るのでちょっと痛いですね。

2.5Lのモデルは普通に走る分には特に問題ありません。山道ではトルクが薄い分、回転が上がるので少しエンジン音は目立ちます。実用面でのデメリットはその程度です。

回さないともったいないともいえる

3.7Lエンジンは数値で見れば300PS Overとご立派ですが、あくまでNAエンジン、そのパワーは高回転で発揮されるものです。3000回転以下、つまり実用域で走る分には今時流行りの2.0Lターボエンジンとパワー感はほとんど変わりません。

燃費の面では小排気量ターボにかないませんので、やはり回さないと旨味が十分に味わえないといった見方もできると思います。もちろんNAならではのリニアな出力特性は低回転域でも感じられますが。

エンジンフィールはそこそこ

VQ37エンジンはレブリミットが7500rpmと、よく回るエンジンです。ライバルであるクラウンの2GRエンジンが6500rpmで頭打ちなことを加味すれば、大きなアドバンテージでしょう。

しかし回転フィールやエンジン音については、そこまで褒められたものではありません。回るは回りますが、音は6気筒エンジンの中ではガサツな部類に入ると思います。もちろん音については好みがありますし、ある意味豪快なエンジンフィールとも言えます。

フーガHV,スカイラインハイブリッドが搭載する3.5LのV6エンジンやクラウンの2GR-FSEはもっと滑らかな音と回転フィールを持っていることは確かです。気になる方は動画サイトでチェックしてみてください。

ちなみにモード選択として、スノー/エコ/スタンダード/スポーツとありますが、スポーツに切り替えると変わるのは、スロットルに対するエンジン出力の機敏化とATの変速タイミングを遅らせて回転を高めに維持するといった程度のものでした。

コーナリング/ブレーキング性能

フーガは高級車ながらも、”ドライバーズカー”いわばスポーツセダンとして扱われていますが、たしかにバランスよく曲がるクルマでした。

ハンドリングは自然で中央付近の遊びも機敏過ぎずちょうどよい塩梅。電動油圧パワステという、従来の油圧パワステのようにエンジンで油圧を発生させるのではなく、モーターで油圧を発生させてアシストするという素晴らしいシステムを搭載しています。

これによって油圧パワステの自然なフィーリングを持ちながら、ハンドルを切るといった必要なときにだけモーターにより油圧を発生させるため、省燃費化を達成しているとのこと。

とまあステア機構の話になってしまいましたが…とにかくFRセダンらしく素性の良いハンドリングを持ったクルマではありました。攻め込むとクルマの重さは感じますが、ワインディングを気持ちよいペースで走るにはいいクルマです。

ブレーキに関しては標準の片押し式と、タイプSにオプション設定される曙ブレーキの2種類があります。

画像:ブレーキ工房/K-CRAFT様より

画像下側のいかにも立派なブレーキが曙(アケボノ)製のブレーキキャリパーです。対抗ピストンといわれるこのキャリパーは、カッチリとしたブレーキペダルフィールと初期応答の良さが魅力なのですが、フーガのブレーキに関してはどちらにしても扱いやすく、街中を走る分には大差ないように感じました。

しかし当然ブレーキの大きさが全然違いますので、耐フェード性には大きな差があると思います。フーガは重たい車ですから、走り方によっては標準ブレーキでは完全に役不足。ハードな走りをされる方はタイプSの大きなブレーキが付いたモデルを選ぶべきです。

4WDモデル アテーサE-TSについて

雪国にお住まいの方は4WDも検討に入るかと思います。自分も雪道で使用していましたが、結論から言えばフーガの4WDはとても優秀です。

FRベースなので、リアを振るような動きも懸念していましたが、滑る少し前からフロントが駆動するといった印象で、車両はとても安定しており、かなり洗練されたシステムだと感じました。さすがはR32 GT-Rから鍛え上げられたアテーサだけあります。日産の誇りですね。

雨の日の交差点や高速道路など、とても安心感がありますので、雪国でなくとも4WDモデルはおすすめできます

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二. 快適性能

次にコンフォート性能について、焦点を当てていきます。

静粛性

まずタイヤのロードノイズですが、幅広のタイヤで中には20インチを純正で採用しているフーガ、そのわりには室内は静かに保たれているとは思います。ただものすごく静かかといえばYESとは言えませんし、クラウンロイヤルなどのコンフォート性能に振ったタイヤを履いた車には勝てません。

次にエンジン音ですが、こちらも回さなければ十分静かな部類かと思います。トヨタ系の2GRなどと比較して音がガサツな分、ロードノイズと混じりやすく、走っているとタイヤの音と同調しやすいので余計静かに感じます。笑

なおエコモードが地味に優秀で、こちらのモードを選択するとATが2000回転以内でシフトアップしていくため、静かにドライブするには良いと感じました。エコペダルというアクセルペダルに反力を与えて踏みすぎ防止をお知らせしてくれる機能もあるので、燃費もずいぶん稼げます。

乗り心地

乗り心地に関しては、人によって感じ方が違いやすいと思いますが、私からすれば運動性能と快適性をちょうどバランスした良いサスペンションだと感じました。タイプSは20インチも相まって比較すれば硬いですが、それでも私は全然快適でした。アウディやBMWなど欧州車に近しい乗り味を持っていると感じます。

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三.居住空間/ラゲッジルーム

続いてインテリアの質感、使用感やトランクスペースの使い勝手を見ていきます。

内装について

内装の使い勝手はなかなか良いです。エアコンの操作は多少遠いボタンもありますが、基本オート設定で快適、オーディオの設定も手元でできますので便利なものです。シートヒーターやベンチレーションはかなり快適ですので、是非ともおすすめしたいオプションです。

ステアリングの角度調整も電動で、調整範囲も十分。シートはメモリー機能によって、人や気分に合わせてドライビングポジションを保存できます。またドアを開けるとステアリングが上に、シートが後ろに下がって降車しやすくなります。そんなきついドラポジをとるわけではないので普通に降りられますがね。日本人ならではのおもてなしを感じます。笑

そして私がこのクルマに惚れ込んでいた一つが内装の質感。 

オーディオもカスタムして楽しんでいました!笑

Y51の開発に当たっては内装の素材などかなりこだわったと聞いていますが、ドアアームレストやセンターコンソールに使われているソフィレスという合皮素材の触感がとても良く、優れたインテリアデザインと相まって、質感高い内装となっています。

シートも結構沈み込む柔らかい仕様で、座面も広く座り心地は良いですが、革は滑りやすく感じました。

私のクルマはプレミアムインテリアパッケージなるものがついていましたが、このオプションが付くと内装の木目が素晴らしくきれいなものとなり、銀粉を練りこんだ木目パネルは日本の職人技を感じます。

このインテリアを見た瞬間、欲しい!となりましたね。笑

余談ですが、日産系のセダンはスピーカーの音が漏れやすいです。車内に別のスピーカーを置いて音を出し他車種と比較したところ、差はなかったのでドアの構造によるものかと思われます。

ラゲッジスペースの使い勝手

フーガはトランクスルー機構がついていますが、シートが倒れる今時のセダンとは異なり貫通箇所はリアセンターコンソールのわずかな面積のみ。例えばスノーボードといった長尺物を積むことはできません。

しかしながらトランクルーム単体での容量はかなり大きく、ゴルフバッグを4つ積むことも可能です。

人間なら2人は入るサイズですね。入れてはいけませんがw とても広いのでトランクの中に寝具突っ込んでおけばそのまま仮眠取れますね。トランクスルー状態にすることと、キーを持っていないと中から開けられないので注意。笑

リアシートが倒れないので大きなものは積みづらいですが、通常用途であれば必要十分なスペースを確保しているといった印象です。

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最後に-Y51フーガのレビュー

いかがでしたか?クラウンなどのライバル車と比べて、静粛性や快適性は劣るかもしれませんが、欧州車にも近しいしっかりとした乗り味と、質感高いインテリアを持った、なかなか味わいのある車だと思います。

中古価格もずいぶんこなれてきていますから、セダンを検討している方は是非とも一度視野に入れてほしい一台です。見た目さえOKであれば個人的にはかなりお勧めしたい一台、そんなY51フーガでした!

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