愛車をきれいに洗ったら洗車傷が…そんなの絶対嫌ですよね?いくら洗車といっても、適当に手洗いしていては、洗っているのか傷つけているのかも分かりません。
間違った洗車方法を繰り返して残るのは、愛車についた傷だけ。そうならないうちに、傷がつくリスクを極力減らした洗車方法を学んでいきましょう!
私がこれからお話しすることは”こういう道具やケミカルを使っていけば汚れが取れます”、といった類のものではありません。もちろん高機能な洗車グッズ、ケミカル類に頼る分に問題はありませんが、なにを使おうが道具の扱いが悪ければ傷は付いてしまいます。
今回は便利グッズの使用は最低限に、あくまでお伝えするのは傷を避けるための考え方や洗車道具の使い方など、洗車傷を避けてクルマを洗うためのノウハウになります。
では、始めます!
なぜキズがつく?-傷となる要因を排除-
ボディに傷がつくのはなぜか?それはボディ表面より硬い物質が触れてしまうから。
塗装は図のようにいくつかの層になって構成されています。しかしその塗装の厚みは電着からクリア塗装まで合計して約100ミクロン、つまり0.1mmほどしかありません。ちょうどモノサシの最小目盛の1/10ほどの厚みになります。いかに塗装がデリケートなものかイメージできるかと思います。そして当然、塗装は金属や砂に比べて柔らかいですから、これらとの接触は最大限気をつけねばなりません。
では洗車道具を用意する前に、少し確認してみましょう。
- その日の天気はどうか。日差しは?風の強さは?
- 身に着けている服やアクセサリに硬いものはないか
まず天気ですが、風の強い日は避けること。洗車の大敵は砂埃による傷です。風が強いと砂をきれいに落とせても、拭き上げまでの時間で再び付着する可能性があります。
また、直射日光もボディに悪影響です。太陽光によってボディ表面の温度が上がってしまうことで、塗装がさらに柔らかくなりとても傷がつきやすい状態になります。他にも、シャンプー液が乾いてシミの原因にもなるため、慣れないうちは曇りの日か日陰の場所で洗うのが良いです。
ではいよいよボディに水をかけていきます!
ボディの砂埃、どうやって落とす?
傷をつけないための洗車方法、一番の肝は間違いなくこの段階です。
汚れが見えるボディには水垢、砂や泥といったものが付着しています。これらを落とす際、ボディを汚れと一緒に擦ると傷がついてしまいます。いかに触れずして砂埃を落とすか、これが洗車傷を避けるために重要になってきます。
一般的な洗車の流れとしてよく言われるのはおおよそ以下のような手順でしょう。
- 水をかけて大まかな汚れを落とす
- バケツに洗剤を入れ水を溜め、泡立ててボディを洗う
- 洗剤が乾く前に洗い流す
突然ですが、お肉を焼いたフライパンを洗うとき洗剤を使いますよね?それは付着した油汚れを落とすため。ですが自動車のボディに油汚れはほとんどありません。クルマの汚れの大半は表面に乗った砂や泥、これらは洗剤を使わなくとも落とすことができます。
ではカーシャンプーを使う意図は何なのか。それは摩擦の低減を狙ったものです。実はただ水をかけたくらいではボディの砂埃はほとんど落ちてくれません。その状態からボディをスポンジ等で擦るわけですから、いくら洗剤を使おうと傷がつきやすいことは間違いありません。よっぽどこまめにバケツでスポンジを洗わない限り、です。
ですが工夫して上記の手順でいう1番目の段階でほぼ全ての砂埃を落とすことができたら、それだけで洗車は終わったようなものですし、次の段階に進んでも砂埃に気遣うことなく思う存分洗車できます。
ここで私が提案したいのが”かけ流し式水洗い洗車“になります。
~かけ流し式~水流い洗車
この奇妙なネーミングの洗車方法とは一体何なのか、解説いたしましょう。
簡潔に言えば、スポンジとボディの間に常に水を流しながらボディ表面の汚れを落とす方法になります。
この水洗い洗車方法のメリットって?
まずは主なメリットを3つほど、ご紹介します。
- 水流によりスポンジに汚れが滞在せず、常にきれいな状態でボディに触れる。
- 常にボディに水がかかることで、ボディがよく冷やされ傷付きにくくなる。
- 洗剤を使わずきれいになるので、洗い流す手間や洗剤残りのリスクがない。
洗車傷を避けるには、傷の原因となる砂等を常に洗い流せる環境を整えてあげるのがボディにとって一番です。いわば水流が洗剤の代わりとなって仕事をします。
この洗車方法はボディの洗車傷を抑制できるだけでなく、基本洗剤を使う必要がないのでボディの隙間などの洗剤を残らず洗い流すといった手間が省け、時短にもつながります。
洗い方と注意点
かけ流し式水洗い洗車はボディとスポンジの間に水の膜を張るイメージで洗っていきます。気を付ける点は以下の通り。
- 比較的水を通しにくい材質の洗車道具を使う。
水を吸収しやすい厚手で粗目のスポンジはボディとの間に水膜を維持することが難しいのでおすすめしません。スポンジでなくマイクロファイバータオルを使うのも良いですが、タオルは変形しやすいので少し慣れが必要です。スポンジに関してはオススメがあるので後で紹介しますね。
- 汚れが付くとすぐ分かるような明るい色の洗車道具を使う。
ある意味洗車の基本ですね。汚れが付着したまま洗う前に気づいたり、汚れが十分に落ちるシャワーの水量などを判断するためにも、汚れの目立つ色のほうが良いです。
- ホースの取り扱いには十分気を付ける。
常に水を流しながら汚れを落としていくため、常に片手にスポンジ、片手にシャワーヘッドと、両手がふさがった状態になります。特に天井部付近を洗うとき、ホースがボディに当たってしまうことがあります。洗車中は水膜の維持に集中しがちなので、気づいたらホースが当たってるなんてことがよくありました..。背中にホースを回すなど、対策なさることをオススメします。笑
- 取れない汚れがあっても決して強くこすらない
こちらも基本的なことではありますが、簡単に取れないこびりついた汚れを無理に擦って落とそうとしてはいけません。頑固な汚れはケミカルを使ったり、水分でふやかして落とすのが基本で、それにはある程度時間が必要です。落ちない汚れはいったんスルーして、後から対処するとよいでしょう。
かけ流し式水洗い洗車が一通り終わったら、一度拭き上げてみることをおすすめします。
しっかりと洗えていれば拭き上げ時のタオルに汚れが付くことなく、いつも通りカーシャンプーを使ったときと同じようにきれいになっているはずです!
慣れないうちは部分的に洗車して拭き上げチェックを行い、汚れが残っていないか、傷がついていないか確認するとよいでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。水洗い洗車は手抜きと思われがちですが、工夫次第で時間の節約をしながら愛車を傷つけずきれいに仕上げることができます。
慣れるまで少しやりづらかったり、冬場は水か冷たくて流し続けるのが苦痛だったりもしますが、確実に洗車傷のリスクは軽減できる方法かと思いますので、是非実践してみてください!
*おすすめの洗車グッズ等も後に紹介しようと思っています。良ければチェックしてみてくださいね。
コメント